平成30年度 社会福祉法人 みすず福祉会 事業報告書

平成30年度 社会福祉法人 みすず福祉会 事業報告書

平成30年4月1日から平成31年3月31日

平成30年度施設・事業所の事業内容について
(1) 概況報告

平成30年度は、大阪北部地震、台風21号等の自然災害による被害に悩まされるなど、非常に厳しい1年となりました。地震の際には、水の供給が出来なくなるという厳しい状況の中で、多くの皆様から暖かいご支援を頂き、助けて頂きましたこと、改めて心より御礼申し上げます。
事業としても、介護福祉士実務者研修事業を新たに開始し、地域福祉への貢献と、今後の介護人材の継続的な育成に向けた取り組みをはじめたところです。

【大阪拠点・社会福祉事業】
① 第一種社会福祉事業:特別養護老人ホームしらかばホール
(指定介護老人福祉施設)

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 ユニットケアの質の向上のため、ユニットリーダー研修やユニットについての現任、新人研修へ参加し、施設内勉強会を行いました。
〇 ボランティアや学生の体験学習を受け入れ、施設の情報を発信し、近隣住民との交流を深めました。
〇 施設サービスに基づき、入浴、排せつ、食事等の介護や援助、社会生活上の便宜の提供、その他の日常生活の相談、機能回復訓練、健康管理等の支援を行うことにより、ご利用者がその有する能力に応じて自立した支援を行えるよう、またご利用者の意思や人格を尊重し、常にご利用者の立場に沿ったサービスの提供を行い、ご家族との密接な連携を保持するようつとました。
〇 看取り介護を実施し、本人の意思やご家族の意向を最大限に尊重し、「その人らしい終末期」を迎えるために、好きな音楽や親族等の面会により寂しい思いを感じさせない、温かいケアを行いました。
〇 職員の人員採用と質の向上として、資格取得者や未経験者を問わず、幅広い分野からその人員の確保にあたり、未資格者の職員には知識技術を取得できるよう援助を行いました。

Ⅱ.成果と課題
〇「利用者本位」のサービス提供を目指して職員の意識改革を行い、ご家族との信頼関係の構築につとめました。
〇 職員の人員確保のため、働きやすい環境整備や就職フェア等の参加を積極的に行い、入職者には1ヶ月後に面談等を行うなど些細な問題点を解決できる場を設けていましたが、離職率を下げることはできませんでした。
〇 ご利用者の待機者の獲得ができておらず、空室の居室を円滑に埋めることができないことがありました。
〇 ご利用者の体調の変化への「気づき」を大切に、ご利用者が自分らしく日常生活を過ごせるよう支援するとともに、フロア会議等を通して個別ケアの推進につとめました。
〇 職員の教育の面では、施設内外で研修やキャリアパスを実施し、法人内の研修センターを活用することにより資格取得を促進しました。





Ⅲ.年間利用率
年間平均利用率 95.4%(前年 93.6%) 目標利用率 97.0%

② しらかばホールショートステイ
指定短期入所生活介護・指定介護予防短期入所生活介護
(指定障害福祉サービス短期入所)

Ⅰ. 重視した内容と取り組み

  • 認知症状からの周辺症状等で、在宅介護が困難な方に対して施設を利用する事で専門的なケアを提供し、ご家族とともに共有することで在宅ケアの充実につながるような支援をします。

〇 ご自宅での生活習慣等を把握し、行事や利用者の趣味・嗜好を取り入れた様々な支援が個々の利用者のニーズに応じて適切に提供されるよう、生活全般を包括的に支援しました。
〇 多職種連携を密にし、ご利用者においての最大の利益を考え支援しました。
〇「ショートステイ利用連絡票」や利用時の状態や状況をご家族と日々の連絡を密にし、信頼関係の構築を目指し、より良いサービス提供に繋げるよう取り組みました。
〇 自分で「できる活動」はなるべく普段の生活の中で「している活動」として実践し、寝たきりの状態を存続させないようコミュニケーションをとり、刺激を与え活気ある生活を支援しました。

Ⅱ.成果と課題
〇 緊急時の受け入れや専門的なケアを提供できる環境の構築を目指し、ご利用者が安心して過ごして頂く事でご家族の介護負担軽減を図りながら、在宅生活が継続されるようサービスの提供を行いました。
〇 日々の活動について、状態に応じた対応を実践し、寝たきりにならないような個々の出来る活動に着目しながらADLの維持に努め、必要に応じて他職種の連携や情報の共有につとめました。
〇 職員不足の厳しい中、個々の対応が厳しい現状もありました。余裕のない中でも一人一人が出来ることを工夫していく必要性を感じました。
〇 長期のご利用者や定期的なご利用者の施設入所による利用の変動は毎年見られており、その安定化に向けては更なる検討が必要となっています。

Ⅲ.年間利用率
年間平均利用率 88.5%(前年 92.6%) 目標利用率 90.0%

③ デイサービスセンターしらかば
指定通所介護・指定介護予防通所介護
(基準該当障がい福祉サービス)

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 30年4月からの法改正により5時間以上6時間未満、6時間以上7時間未満、7時間以上8時間未満になり、多様するニーズにより一層対応できる形となりました。ボランティアの音楽ショーや手品、楽器演奏なども取り入れてレクリエーションを楽しみの一つとして実感していただけるように取り組みました。
〇 レクリエーション以外の時間も制作レク、脳トレプリントなど、指先を使ったものを行うなど、認知症予防につながるものを取り入れました。
〇 安全、安心感をご利用者に実感していただくことを基本として、その人に合わせせた介助を行いました。個々に応じて、自身で出来るところは行って頂くなど、生活動作の維持が、継続出来るように生活動作の訓練を行ってきました。
〇 基準該当の障害福祉サービスを提供する中で、その人にあった対応を理解すると共に支援方法について勉強会を行いました。

Ⅱ.成果と課題
〇 今年度も、レスパイトケアをモットーに、お仕事をされているご家族・高齢者世帯・一人暮らしなど、多種多様な要望に出来る限り対応してきました。ヘルパーとの時間調整や家庭事情に柔軟な対応を心掛けることにより、更に良いサービスが提供可能となりました。例年通り、季節ごとの行事や外出行事を行うことができましたが、職員の異動や退職に伴い人員的には厳しい状況が続いており、質の安定も含めて課題となっているところです。また、送迎での安全確保も基本ですが、お迎えやお送り時の挨拶を含めたご家族やご近所との挨拶などのコミュニケーションを重視し、ご利用者のご自宅での様子や情報を把握する事により更に細やかな対応が出来るように取り組みました。


Ⅲ.年間利用率
年間平均利用率:71.4%(前年 73.1%) 目標利用率 80.0%

④ 居宅介護支援センターしらかば
(指定居宅介護支援事業)

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 高齢者が住み慣れた地域の中で生き生きと暮らしていけるために、ご本人及びご家族の意向を十分に聞き取り、公正中立な立場から適切なサービスを選択し、ご本人、ご家族にとって最良のプランを提供します。また医療・介護・福祉・地域包括との連携を図っています。要介護者が80名を超え、目標を達成して事業所として安定しつつありますが、死亡や入院の方が多く、より一層の努力が必要であり、今後も安定してサービスが遂行できるようにしていきます。

Ⅱ.成果と課題
〇 医療・介護・福祉・地域包括との連携は、いまだに関係が希薄であり、次年度も目標に掲げる予定です。事業所として安定しつつありますが、要介護者の件数の伸びが少なく、より一層の努力を行うようにしていきます。また、職員の退職があり、ご利用者にご迷惑をかけないよう、早急に対応していく予定です。

Ⅲ.年間利用率
年間平均担当件数 1049件/(前年 777件)

⑤ しらかばグループホーム
(指定認知症対応型共同生活介護・指定介護予防認知症対応型共同生活介護)

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 キャリアアップとして、実務者研修の資格取得に加え、重度化するご利用者に対して、しらかばホール診療所との連携とともに、緊急時のスムーズな対応を目指し、職員の普通救命普及員の資格取得につとめました。
〇 ご利用者に出来るだけ多く外出して頂くため、外食・散歩などの計画を立て、またご家族と一緒に外出できるよう支援しました。

Ⅱ.成果と課題
〇 内部・外部研修・資格取得で専門性を極めることができ、仕事上のモチベーション向上にもつながりました。
〇 地域住民との関わりを持ち、施設への理解や認知症の人の理解をより進めていくためにも、ご家族と一緒に参加出来る行事を増やすなど、コミュニケーションを大事にしていくことで、これまで以上に信頼を得られるようにつとめます。

<運営推進会議>

第1回 平成30年 4月 2日(月)17時~18時

第2回 平成30年 6月 4日(月)17時~18時

第3回 平成30年 8月 6日(月)17時~18時

第4回 平成30年 10月 1日(月)17時~18時

第5回 平成30年 12月 3日(月)17時~18時

第6回 平成31年 2月 4日(月)17時~18時

<行事・外出支援>

4月・花見(車塚公園・円福寺横公園・グループ中庭)外食・家族会の食事会

5月・地域交流会(夏祭り)

6月・しょうぶ鑑賞(山田池公園)・七夕吹き流し祭り

7月・流しソーメン・歌のコンサート(デイ主催)参加

8月・スイカ割り・畑のとうもろこし収穫

9月・敬老会(炭坑節、おやつ作り)・避難訓練

10月・コスモス鑑賞・外食

11月・歌のコンサート(デイ主催)参加・中庭で畑の芋掘り

12月・クリスマス会・餅つき

1月・初詣(百済神社)

2月・節分豆まき

3月・ひなまつり・外食・買い物・避難訓練

Ⅲ.年間利用率
年間平均利用率 98.8%(前年 98.4%) 目標利用率 97.0%

⑥ しらかばの郷 (就労継続支援B型)

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 昨年度に引き続き、積極的に支援学校や相談支援センターを中心に事業所のPRと新規ご利用者の確保に向けて取り組み、随時見学、体験利用を受け入れました。
作業としては、介護用、家庭用のエプロン、ポケットティッシュカバー、テニスボールの活用したマッサージボールの製作と共に、畑を活用しボランティアを受け入れながら、農作業も精力的に行いました。また健康促進を踏まえてポスティング等、身体を動かす作業も行いました。NPOフェスタ、社協主催の地域のイベントにも積極的に参加しました。
事業所連携の観点から、他の事業所と仕事(除草作業)を共同で実施する取り組みを行い、枚方市の就労系事業所と連携して共同受注ネットワークの枠組み作りなども行いました。

Ⅱ.成果と課題

〇 作業内容が大幅に変わることが少なかったので、通所いただくご利用者も混乱なく作業を継続的に実施できたこと、同じ作業を繰り返すことにより熟練度の向上が確認できたことは工賃向上(一万円以上を達成)にもつがなる成果を得られました。ご利用者数も契約数で20名に増加し、グループに分かれて作業を実施することで、ご利用者がさまざまな作業にチャレンジする機会を設けることができました。人数の増加に伴い、工賃向上のための仕事の種類、量の確保と共に、安定的に屋外での作業が実施できるような工夫するために取り組みます。

Ⅲ.年間利用率
年間平均利用率 69.5%(前年 46.1%) 目標利用率 70.0%

⑦ 移送サービスしらかば

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 今年度も柔軟なサービスの提供を目指すため、運転手の追加登録を積極的に行い、ご利用者の受診や所用でのアプローチを心掛けるなど、登録者の増加を促進しました。

Ⅱ.成果と課題
〇 今年度も専属の運転手の確保は出来ず、兼務での業務となったため、急なご依頼に対しては中々対応が厳しい状況が続きました。そんな中、各部署での通院や所用などではご利用頂く回数が増えてきており、精力的に活動出来る体制作りが急務となってきています。また、今後も道路運行法に基づき安全かつ安心できる運転を心がけていきます。

⑧ 生計困難者に対する相談支援事業

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 今年度もソーシャルワーカーは兼務とあって思うような活動が出来ませんでしたが、地域との連携を深めると共に、連絡会への参加等により昨今の生活困窮者の実情を理解することができました。

Ⅱ.成果と課題
〇 今年度も大阪府社会福祉協議会との連携を図るとともに、対応ケースはありませんでしたが、地域連携を含め様々な事情を知る事ができました。
ただ、今年度も兼務での業務では動きがスムーズに行かない事もやはり多く、今後も地域・各関係機関の連絡会や勉強会に積極的に参加するなど、より一層のスキルアップを課題とし、様々な問題解決に取り組むと同時に各関係機関との連携をさらに深めて行きたいと考えています。

⑨ しらかば研修センター(喀痰吸引等研修事業・介護福祉士実務者研修事業)

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 喀痰吸引等研修については、昨年に引き続いて地域の協力機関との連携により年2回の開校を行うことが出来ました。
また、新しく開校した介護福祉士実務者研修(通信課程)においても、年間3回の開校を行い、枚方・赤穂でのスクーリングも初めて開催するなど、色々と試行錯誤することばかりで戸惑いもありましたが、無事に全員修了すること出来ました。
また、今年1月の介護福祉士試験では、当該講座を修了し申し込みをした受講生全員が合格したのは、大きな喜びとなりました。

Ⅱ.成果と課題
〇 無事、修了生を送り出す反面、喀痰吸引等研修においては、更なる協力機関との提携が課題となっており、開校については不定期にならざるを得ない状況となっています。また、介護福祉士実務者研修については、秋に一般教育訓練給付の指定を受けるなど、より受講生の利便性の確保に取り組み、今後も地域福祉の推進に向けた貢献をさらに行っていきたいと考えています。

【兵庫拠点・社会福祉事業】
⑩ グループホーム すまいる
(指定認知症対応型共同生活介護・指定介護予防認知症対応型共同生活介護)

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 認知高齢者への理解を深める職員教育、研修などを積極的に行い、ケアの向上に取り組みました。また、今年もご利用者が安全に安心して過ごしていただける環境作りや、楽しい時間を過ごして頂くための行事、レクリエーションを多く取り
入れ、また、医療との連携を図りながら、ご利用者の体調面の管理、職員間の情報共有にも継続的に取り組みました。

Ⅱ.成果と課題
〇 地域のボランティアの方々との触れ合いも増え、また自治会の行事にも積極的に参加するなど、行事や外出なども増える中でご利用者やご家族との交流も深めていけたように感じます。また、今後もご利用者の生活面、体調や感情面などについても職員の意見交換を多く行い、さらに満足頂けるように取り組んでいきます。

Ⅲ.年間利用率
年間平均利用率 98.5%(前年 99.1%) 目標利用率 96.0%

【大阪拠点・公益事業】
⑪ しらかばホール診療所

Ⅰ.重視した内容や取り組み
〇 今年度も常勤医師を配して、より手厚い医療体制を構築し、ご利用者の日常的な健康管理や感染症への対策、また職員の健康管理等にも力を入れることが出来ました。

Ⅱ.成果と課題
〇 ご利用者への定期的な血液検査、胸部Ⅹ―P撮影を行い、日常的なバイタルサインのチェック、処置等を実施することで健康状態の把握につとめました。
〇 インフルエンザや肺炎球菌の予防接種も随時実施しました。また、予防啓発活動を積極的に行い、研修等を通じて感染症の蔓延などを防ぐことが出来ました。
〇 毎年、時期を1月と決めてストレスチェックを行ない、職員のメンタルヘルス等の健康管理につとめました。
〇 しらかばグループホーム・杉の里グループホームの訪問診療を継続的に行うなど、健康管理につとめました。
〇 まだまだ地域的には、しらかばホール診療所の存在が知られておらず、いつでも気軽に立ち寄ってもらえるような診療所作りが課題となっています。